恋 第壱話

tenjinyama2006-02-15

くの一、七瀬蒼亞はクマキチの忍兜を頭領に差し出す
「抜け忍、月影クマキチ抹殺の証ここに」
頭領の視線が鋭く、そして冷たい
「で、首は?」
「堺にて晒し首に・・・」嘘−−−首は裏堺にて殺した男の首、顔がわからないほどに切り刻んだ

「恋してるから!」蘭の声
恋・・・・・わからない
恋・・・・・姉、紅亞はクマキチを殺さなかった
恋・・・必要ない



京都に帰還した世画とろおら
座敷牢へ向かう、そこにいたのはケツにネギを刺し気絶している自分
寝言を言いながら寝ているドブ、股間をボリボリ掻いている
閂を外し牢を開けた、不意に背中を蹴飛ばされる
「ヘンタイどもしばらくそこに入ってろ!」ろおらが言い残し去っていった
困った部下だ・・
「まあ、いいか・・・」酷く疲れていた
目を閉じた、、クマーに残してきた鉄砲
彼なら使いこなせる
生まれ変わるはず−−−自分の様に
子荻が足利家には鉄砲が足りないと言っていた
「流石だな・・」きっとこうなるであろう事を彼女は知っていた
「いつか犯してやる」そう呟いて眠りに入った


朝、身体が金縛りに合う
寝相の悪いドブが上に乗っているだけだった・・・股間が眼前に・・
「お、重い、どけ」
そこへ萩原隊の者が二人迎えにやってきた
うきねと桃美
「キャアアアアア!」
二人の叫びを聞いて群衆が集まる
「いや、これは違う、重い、、、そして、それは俺じゃない、、、重い」
ゲラゲラと笑う群集
「こんなのが産物商ぶっ壊したとは思えねーな」
「ただのこそ泥の類だろ」
「あれだけの事やったら引廻し打ち首だろうからな」
勝手な事を言い笑い転げる群集−−−いつかしばく
「うきね!桃美!違う!そのケツを出した変態は俺じゃない!」
「変態はお前だ!」

変装の天才、高橋トシ
彼に化けられぬ者はない
「!!!!!!」名案、一つ策を思いついた
自然と笑みがこぼれる

「ニヤニヤするな変態!将軍様がお呼びだ」