産物商襲撃 第拾弐話 決着

tenjinyama2006-02-06

第拾弐話 決着


子荻は倒れない
「馬鹿な?!何故だ?!完璧にヒットしたはず!」光芒 三発の斬撃 連携破砕撃、勝負を決めるのに十分なダメージのはず、いや、考えるのは止めだ、次の一手


子荻は治身丹を服用、どこかの馬鹿が言っていた言葉を思い出す「怪我したらちゃんと飲めよな」怒りが甦って、消えた。
苦かった。血の味がした。苦さが消えて痛みが少しだけ消えた。
拉げた具足羽織を見つめてから顔を上げ、眼前の男に見直る
まだ立てる。


子荻、波平、麦、傷ついたのを見て心配そうなうきねと桃美
「あの、、私、、治療、おじさま、子荻さん殺しちゃう」と泣きながらうきねが言う
「ダメ、それじゃ心まで救えない、子荻ちゃんを信じて!」桃美
はぐみが屋敷からやってきて二人を抱きしめた
「心配ないわ」


「すまないが、終わりにさせてもらう」世画は壊れた槍を投げ捨て鎧の極みを駆使する
血液が筋肉に集まり膨張し鎧と密着し筋肉の鎧と化す、衝撃を吸収するための遊びがなくなる代償として大幅に防御力が増大する
その質量、身体を相手に激突させる−−−ぶちかまし
土煙を巻き上げ突撃する金属と肉の塊
よろよろと立ち上がりこちらを睨む子荻
「・・・・」子荻が何か言ったのが聞こえた
急速に力を失い失速した
子荻が刀を構え突撃してくるのが見えた
次の瞬間、目の前が暗くなり桃菜と桃音が見えた



男が槍を投げ捨てたのが見える、痛みを堪え立ち上がる
武器を失った鎧鍛冶、次の一手
突撃してくる男
「逆転の秘策!」
猪突猛進で鍛冶屋に突撃する
二人が交錯し

倒れたのは鍛冶屋



<つづく>