産物商襲撃 第十一話 対決

第十一話 対決


一度見た技−−黒い三連星、黒、麦、風呂の三段攻撃
その攻撃方法は多岐に亘る 
必要なのは三人の絶妙な連携、、黒い三連星ほどの連携力は、、無い。
月はまだでている、槍の穂先が月明かりに煌いた
握った柄に刻まれた銘「とっと小太郎」


最強の矛



子荻は既にそこにいた
数多の猛者を束ねる女、凄みのある美しさ、裸にして抱きたかった
戦場でみせた指揮、手に入れたかった、何故?
月桃菜−−彼女にどこか似ていたからだ
具足羽織を纏った女を見るたび苦い思い出が甦る
妹−−桃音、刀鍛冶の道を選んだ弟子に託した具足羽織
皆、死んだ
鎧鍛冶−−−誰も護れていない


子荻は門を出た
必ず来る−−決着は避けられない
そうなるよう仕向けた、鍛冶屋の仲間と黒達を拷問した
通りの向こうから足音−人影−月明かりが反射して槍の穂先が光った
三人、予想通り
桃音の遺品−戦場で我が身を護ってきた羽織に刻まれた銘「天神山世画」


最強の盾



互いに無言
暫らくの静寂、静寂を打ち破ったのは女ふたり
神社の方向からこちらに向かってきた
「おじさま!」うきね
「子荻ちゃん!」桃美
辺りの沈黙を破った叫びが開始の合図
一直線に組んだ隊列、先頭は波平、次に麦、最後に世画
波平の光芒・華が子荻を襲い光の塊が二度弾ける
光は目くらましとなり麦の四連撃が襲い掛かる
壱、弐、参回斬りつけた所で子荻は回避、後の先の反撃で怪我の癒えない麦が倒れる刹那
麦を飛び越え世画が空中から襲う、
世画は渾身の一撃を放つために力を溜め準備していた
破砕撃、その威力は反動となり自らの武器すら破壊する
そこへ波平の火炎が連携する必殺技
子荻の鎧は軋み、世画の槍は砕けた
波平は気合を消費し意識を失う
子荻と世画が残り二人を気遣う、うきねと桃美
子荻の口元から血が滴る、地に膝を付く子荻、まだ倒れない



ドブは桃美に促され渋々と屋敷「罪と罰」にやってきていた
「まったく、なんでオラがこんなとこに来なきゃ、うお虎の毛皮!!盗め盗め」
「おお!メシがいっぱい!!!ウマーーーーーーーー!!!」
「うはwwwww毒キターwwwww」
「馬鹿者!さっさと合掌法輪!しばくど!」左京の声



<続く>